負け犬効果と勝ち馬効果:ニセモノと無意識の共犯者

( 初出 2014/2/7 )

皆さんは、アンダードッグ効果という言葉をご存じでしょうか。
アンダードッグとは「負け犬」の事です。
「弱い立場にある人や不利な状況に追い込まれている人を見ると、
         その人を応援したくなる心理状態」
の事です。
(参照: つい応援してしまう「アンダードッグ効果」)
      http://apj.aidem.co.jp/cgi/?c=column_zoom&pk=35


これと相関関係のある社会心理が、バンドワゴン効果
バンドワゴンとは「駅馬車」の事です。
「多数に支持されているという情報でより多くの人がさらに支持をする事」です。
勝ち馬効果とも言われます。

もともと選挙用語なのですが、社会心理としてビジネスに応用されている一面があります。

今世間では、佐村河内守氏の音楽が代作であったという事実が、少なからず社会の
注目を浴びています。
熱狂的なファンの方から、聴覚障がいをお持ちの方、広島の市民の皆さんなど、
様々な方々が衝撃を受けられたことでしょう。

本当の作曲者さんの話によると、最初はアドバイザーとして作曲に関わったのだという
事ですが、確かに公開された佐村河内氏の曲のイメージメモ(プロット)を見ると
作曲とはほど遠い、プロデューサーとしての意見でしかなかったようです。
よくみれば、既存のクラシックをベースに音楽のイメージが説明されています。
これで作曲者が名乗れるのなら映画の音楽もプロデューサーや音楽担当の方との
共作になってしまいます。

今後、この曲そのものの評価よりも佐村河内氏・そしていつのまにか共犯にされて
しまった若手作曲家の「罪」が問われるでしょうが、佐村河内氏のプロフィールを
「宣伝の核」にし、アンダードッグ効果を狙ったお情け頂戴の商業主義にも目を
むけなければならないでしょう。
そして評判に乗せられて勝ち馬にのってしまい「無意識の共犯」(無自覚の共犯)
にされてしまった罪のない「ファン」の、自戒を含めると多くの関係者やファンの
猛烈な失望感に対する償いはいかほどのものでしょうか。

なまじ、もてはやされていただけに多くの皆さんの心的損害は計り知れないでしょう。
報道されている内容を見てみる限り、佐村河内氏は、最初はフレンドリーに近寄って
きて、相手に利益をあたえたうえで信用させ、適度に自分の要求を呑ませることで
ジワジワと絶対服従を迫るといったサイコパス的なものが疑われます。
要求を呑ませるために「自殺をするかもしれない」とほのめかし人を操っていた
そうですが、自分で造り上げた信頼や信用を、自らが崩すしていくハメになると
いうのは、彼には底なしの「自己承認欲求」があったのでしょう。
おそらくマスコミは作曲者は半ば被害者としたうえで、佐村河内氏のプライバシーを
調べ上げるでしょう。
CDや書籍の回収、コンサートの中止等での損害賠償請求なども提訴されると思いますが、
なにもかも身ぐるみ剥がされた状態で、もし佐村河内氏が命を絶つようなことがあれば
それは、誰の責任になるのでしょう。

騙すほうが悪いのはもっともですが、騙されたほうにも「油断があった」事を
認識する事が、このような事件に対する罪滅ぼしになり、また抑止力になると考えます。
自分は被害者だ。騙されていたんだと憤りをもたれる事は理解できますが
情報を鵜呑みにして「信じてしまった」軽率さもあるのです。

今回の佐村河内氏事件と似たような、障がい者や「心の病」を全面にだし
アンダードッグ効果をねらった「共依存」そして「無自覚(無意識)の共犯」
の集団形成は、規模がちいさいながらもネット上のコミュニケーションでは、
まま見受けられるケースです。
見知らぬ人の話で情に流されて、いつのまにか応援をする事に意義を感じてしまう。

創価学会系コミュならば、「未活動」を全面に出してコミュニケーションを求めてくる
狡猾な人もいます。
情に訴える人は、たいてい「自分の事を信頼してくれている」善人に見えるので要注意。
ネットワークビジネスやオレオレ詐欺にも通じる、人間の心理(善意)を逆手にとった
手段といえるでしょう。
罪もない人を騙した「罰」は、佐村河内氏自身が負う事になります。
彼自身の行いに情状酌量の余地はあると思いますが、
彼をもてはやし、絶賛してきた企業やそれにまんまと乗せられた大衆は「裁判」では
裁かれることはできません。
「罪のない」と表現したのはそういうことです。

しかし仏教的観点からみれば、かかわった人たちにもまた、幾ばくかの「罪」
があることは否めません。
それを消すにはどうすれば良いのか?
それは自分自身の甘さを「省みる」ということではないでしょうか。

「大悪おこれば大善きたる」です。 

「負け犬と勝ち馬」の相互関係で日本そのものが破滅しかかった
最たる例が日中戦争から太平洋戦争における歴史だとおもいます。
社会的弱者をウリにしている人に多くの人が同情し、情報発信活動を賛同する事で、
大きな社会問題になる事もある。

これを機会に、なぜ?どうして私が?どうすれば良かったのか?を自ら克服し
失敗を繰り返さないようにする事が大事ではないでしょうか。
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