平成26年度 滋賀県知事選挙結果分析

マスコミや国会議員を有する政党が入り込んで、集団的自衛権の閣議
決定後安倍政権の支持を占うという、副次的なテーマを背負わされた
滋賀県知事選挙。

結果としては、元民主党で、前知事の嘉田氏の支援を取りつけた三日月
氏が勝利し、20日に知事就任。22日から登庁し公務を始めました。

前日の19日に知事を退任した嘉田氏は、びわこ成蹊スポーツ大学の学長
に就任。8年ぶりに、教育の場に復帰されたそうです。

三日月知事は、7/25日に県議会で初所信表明演説をしましたが、
県議会の最大与党は自民系であることに変わりは無く、パフォーマンス
施策でなにかと議会対立のあった嘉田元知事の手法も受け継がれるのか
注目されています。。

さて、主要な新聞はおおむね滋賀県知事選挙で自・公の候補が破れた事
を示したうえで、集団的自衛権の閣議決定が影響を及ぼしたとの論調。
また、安倍総理も予算委員会答弁で
『集団的自衛権の議論が影響していないと言うつもりはない』と答弁され
ました。

しかし、県民目線で考えなおしてみると、やはり原発問題や自衛権といった
国政レベルの争点ではなく8年間の嘉田県政を引き継ぐ三日月氏か、新人候補
かの二択だったとおもいます。

たしかに、三日月氏が自・公推薦候補を破り勝ったことに違いはありません
が、よく見てみると、かなりの接戦でした。
いちおう、滋賀のローカルテレビ局びわこ放送の出口調査によると
三日月知事は民主党の支持層の九割、無党派層の6割の得票。
こやり氏は自民党支持層の7割、公明支持層の9割の得票だったと報道
されていたように思います。
この数字だけを単純に比較するなら、「小やり」は自民党支持層が固め
きれなかったのが敗因と見えます。
大手マスコミは地元の得票割合が実際にどうだったかという票分析を
ほとんどしないので、拙が過去のデータと比較してみます。


平成22年の選挙では、今回、同様三名の候補者が出馬し事実上嘉田氏
と、自民系の上野氏の一騎打ちでした。

2010(平成22年)滋賀県知事選挙(参議院同日選)
------------------
かだ由紀子  419,921 

うえの賢一郎 208,707

(当日有権者数 1,090,743:投票率61.56%)
------------------

この知事選では、うえの氏の得票の倍以上の差をつけて嘉田氏が
圧勝しました。
得票数をみても滋賀県内13市6町すべての行政区で勝利しています。


今回はどうだったのでしょう。

2014(平成26年)滋賀県知事選挙
------------------

三日月大造  253,728  (得票率46%)

こやり隆史   240,652  (得票率43%)

(当日有権者数 1,104,765:投票率50.15) 
------------------


仮に、いわゆる平成22年の「嘉田票」がそのまま三日月氏にながれて
いたのならば、今回の投票率になおすと34万票はでているはずです。
差は13076票(対有権者比1.1%)だったのです。


さらに、各市町村別の得票を詳しく見てみると13市のうち、
大津、長浜、高島。
郡部6町のうち4町で、こやり氏が競り勝ちしています。
栗東市(38票差)、甲賀市(68票差)東近江市(523票差)、
日野町(334票差)多賀町(30票差)と微妙に競り負けました。

なんといっても三日月氏の地元、草津市で、6683票差、そのお隣の
守山市で4012票差、その隣の野洲市で3049票差、隣接の湖南市
で2338票差と、人口増加地域の滋賀県南東部で競り負けているのが
大きな敗因となっているようです。

おおむね、市域は48%~56%の投票率ですが、なかでも
高島市の投票率は59.45%となっています。

県北西部の高島市といえば、地勢的に福井県の美浜原発、
敦賀原発の30km圏内に含まれており、三日月知事のいう「卒原発」
「原発隣接県の権利拡大」が関心事になっていたならば4950票の差
で、こやり氏が勝つことはできないはずです。
また同様に30km圏内に入る北東部長浜市でも1105票差で勝って
います。
特に、高島市は昨年、平成25年秋の豪雨災害(※1)や、平成24年の
大雪による自衛隊派遣要請の遅れ(※2)などで、嘉田氏は緊急時
フットワークの悪いタイプであることを知っています。
また放射性廃棄物を河川敷に捨てられていたのも高島市。
長浜市もまた平成24年七月に水害に遭うなど、豪雨災害の多い地域です。
また大津市も昨年の豪雨災害では、国道一号線の分断、住宅地の床上
浸水や倒壊などの被害があった地域です(※3)

大きな被害を被った地域(※4)では三日月知事が苦戦または負けて
いたといえると思います。

三日月知事とこやり氏、13000票の差が、「集団的自衛権の閣議決定」と
関係があるとするならば近年、県内外からの人口流入が多く、自然災害
の心配の少ない、生活に便利な新しい街にすむ県南東部の有権者さんに
ちょっと強いめに風が吹いた程度といえるのではないでしょうか。

中には、民主党再生の烽火(のろし)だとする海江田氏のような方も
一部おられますが、逆に民主党退潮著しい中「勝ちを得た」ことで現執行部の
改革が遅れると危惧されているかたもおられます。

私が後日、お話聞いたところ、
「かたくなで後ろ盾のなにもない嘉田さんよりは、三日月知事は国会議員の
 経験もあるので柔軟に県政をおこなえるのではないか」
と期待されているかたも何人かおられたことを付記しておきます。

(参考リンク)

◎滋賀県知事選挙 投開票情報
http://www.pref.shiga.lg.jp/senkyo/chiji2014/toukaihyo.html


※1:高島市・台風18号関連情報
http://www.city.takashima.shiga.jp/www/genre/0000000000000/1380351045770/index.html

※2:名ばかりの県のホットライン
http://www.shigahochi.co.jp/info.php?id=A0009648&type=article

※3:台風18号による市内被害状況等について
http://www.city.otsu.lg.jp/kurashi/bosai/taifu18/1389827576274.html

※4:平成25年台風18号 被害の記録
http://www.pref.shiga.lg.jp/h/ryuiki/taifu18/photo.html
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