よく似ている? 集団的自衛権と会則改正(中)

よく似ている? 集団的自衛権と会則改正(上) の続きです。

時代に沿った安全保障法令の拡充に絡み、今まで「法律」として明記されず、
自国防衛上のグレーゾーンを埋めるべく“限定的な”集団的自衛権の行使が
法案化されたこと.
そして創価学会が平成三年の会則改正以後「教義条項」として明記され
なくなった「弘安二年十月十二日の板本尊」といった特定の曼荼羅を
「受持の対象」としないと解釈が変わった事とは、どこが似ているのでしょう。

日本の国内法の根幹としての憲法と、その時代に沿った公的組織の新しい
運用。
創価学会として日蓮仏法の根幹をなす教義と、その時代に合った宗教団体
としての新運用という相関関係。
つまり「基本」に応じた「役割」の新解釈において、同じだといえると考えます。
今まで必要とされてこなかった、または、あまり考えなくても上手くいっている
ような事であっても、新しい条件発生や、不具合が生じたときには対応を考え
即応したり、あらかじめ対処しておくことは社会生活の上でよくある事です。

もちろん、新しい対応が「基本」から外れてしまっては混乱するだけです。
今回のように「新しい解釈・対応」が提案された場合、基本法が誰になに
を禁じ、なにを認めているのかを明確にしなければなりません。

ということは「安全保障関連法案」に対する「憲法違反」批判を精査する
には、憲法第九条をよく考えなくてはならないでしょう。

まず、憲法第九条を提示し、「自衛隊法」に定義づけられた「任務」を提示します。

////////////////////////
【 第九条 】
 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に
   希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の
   行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを
   放棄する。

2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
     国の交戦権は、これを認めない。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21KE000.html


////////////

【 自衛隊法 】

第三条 自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接
     侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、
     必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする
2  自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に
    支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使
    に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定める
    ところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29HO165.html


/////////////////////////


ほんの20年ほど前までは、自衛隊の存在そのものが「違憲だ」とする
社会党や共産党などがありました。当時の政府の見解としては自衛隊は
専守防衛の為の政府の機関であり、他国が使っているような装備は保持
しているものの「軍隊」にはあたらないという見解でした。
実は「国権の発動たる戦争」を遂行するための「軍隊」は、日本には存在
しないのです。
平成18年に鈴木宗男氏が出した「軍隊、戦力の定義に関する質問」に
対し以下の答弁が返されていますので参考になさってください。
http://www.mod.go.jp/j/presiding/touben/165kai/syu/tou172.html
また防衛省のHPにも「憲法と自衛権」についての記述がありますので
同じく参考になさってください。
http://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/seisaku/kihon02.html


昨今話題になっている「憲法学者」の中にも自衛隊は憲法違反である
という論調は決して少なくはありません。
しかし、前述した政府答弁を出すまでもなく、自衛隊と他国の「軍」とは
大きな違いがあるのです。

自衛隊は、ポジティブリストといって、法律で明記された仕事しかできません。
これは警察と同じで、一定条件を満たした場合にのみ権力を発動できるという
ものです。
他国の軍隊はネガティブリストといって「禁止規定」された行為以外できるように
なっています。当然後者のほうが緊急時の「即応性」がありますが、現場の判断が
優先され、やり過ぎてしまう危険性が非常に高くなります。

現在自衛隊法では

「国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の
 国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全
 の維持に資する活動」
が基本的に認められています。関連法の
整備がそのつど必要になりますが、海外にて自衛隊が活動する事
のみを指して「海外派兵」だと批判したり、米国の戦争に巻き込まれ
るなどと危機感を煽るのは拙速でしょう。自衛隊は戦争が出来る集団
ではないですし、「国連の平和維持活動」だからといって個別に自衛隊が
何でも出来る訳でもありません。

ただ、現在の自衛隊法では「我が国への直接、間接侵略」に対し「必要
最小限」の防衛行動を起こせます。これが、個別的自衛権と言われるものです。
しかし自国の「防衛行動」であっても、他の友好国との共同行動となりこれらの
国の「軍」を防衛するような場合、国際法上「集団的自衛権」の行使となってしまいます。
かつての政府答弁で「集団的自衛権の行使は認められない」という文言を
切り文して、批判される方もいるようですが、「国際法上では集団的自衛権」に
あたる事であっても「日本の存立」にかなり深く関わるものにあたれば認めると
いう今回の法案は合理的だとおもいます。

前述したように、自衛隊はポジティブリストで動いている「防衛組織」です。
今までに無い新しい「活動」をする場合は、「できること」を法律で明記しなければ
なりません。したがって活動域や状況を詳しく明言せずに、考えらてうる事態を
想定しあらかじめ判断できかねる事態である「グレーゾーン」を無くしておくのは、
悪い事ではないでしょう。

その為に国会に法案を上程しているのですから、法案の提出そのものが
「戦争立法」だと批判したり、違憲だとして審議拒否をするのは、政治家と
しての「議会サボタージュ」ではないでしょうか。

(続く)
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